第4回 岡大サイエンスカフェ開催報告




開催日時:平成19年7月19日(木) 18:00〜19:30

開催場所:岡山大学創立五十周年記念館 大、小会議室

テーマ :微生物のちから 〜「日本酒」から「くすり」まで〜

講 師 :岡山大学農学部長 神崎 浩教授


開催概要

 岡山大学社会連携センターの主催により、第4回岡大サイエンスカフェを五十周年記念館にて開催いたしました。
 まず、開催にあたり稲葉機構長(理事・副学長)より挨拶があり、そして神崎教授(農学部長)から今回のテーマ「微生物のちから」についてお話がありました。
 
 『最初に、いくつかの調味料(砂糖、塩、味の素、味塩、パルスイート)を示して、それぞれの調味料と微生物との関係から話が始まりました。
 前半の約40分間は、お酒を対象に微生物の働きを説明され、途中日本酒の製造工程を示すビデオ映像を約15分間流し、麹菌の現物の回覧もありました。世界の3大醸造酒であるビール、ワイン、日本酒のうち、唯一日本酒だけが複数の微生物の力で作られており、日本人の独創性が強調されました。さらに昆布、かつお、しいたけ等のだし味である「UMAMI」は、日本語がいまや英語になっている例も示されました。また、アミノ酸がスポーツドリンクに入れて筋肉疲労の回復に役立っている説明もありました。

約10分間の休憩時間には、参加者の間に入って個別に質疑していただきました。

再開後は糖分と微生物との関係から始まり、一例としてブドウ糖を(微生物から作られる)酵素の働きで果糖に変えたのも日本人のアイデアであるとの説明がありました。また、とうもろこしから作られる、デンプンの原材料であるコーンスターチが酵素反応によりシロップ状の甘味料になる話、北海道では甜菜(テンサイ)から砂糖がつくられている話、ノンカロリー甘味料であるキシリトールの話、コカコーラを始めとする各種飲料に使用される甘味料の話、等がありました。
 次いで薬品と微生物の関係について、抗生物質の一つ、青カビから作られるペニシリンの発見の逸話、コレステロール抑制作用のある薬品も2種類の菌(カビ)の働きによること等の説明がありました。特に後者は日本の製薬会社によって開発されたもので、その発想は正に日本酒の製造工程に相通じるものがあるとの説明がありました。
全般に亘って、微生物が食品、薬品など私たちの生活の広範囲に利用され、その「ちから」の素晴らしさが強調されました。
 最後に質問の時間には、ビタミンCを始めとする体に良いと思われる摂取物の毒性に関すること、日本酒の精米、本醸造、大吟醸が話題になりました。』

今回、参加人員については目標であったこれまでの倍増が実現し(外部からの参加者:43名)それに対応出来る会場の大きさ、配置については丸テーブルの活用によりカフェらしい雰囲気が得られたと思われます。
 農学部長のお立場から、農園での収穫物のトマトが全員に配られたことは好評であったし、話の中心にある日本酒(おお岡大)の試飲・即売も宮下酒造さんの協力により実現でき、また神崎研究室の学生4名に参加者の間に入って貰い、特色あるカフェになりました。

ちなみに「おお岡大」を試飲された方は12名、即売は14本でした。

今回の反省事項として、多数の参加を期待していた高校生の参加が予想外に少なく、これは、情報発信のタイミングの遅れも一因と思われ、次回からはもっと早く行動を起こすことにします。
 またアンケートには41名に記入いただきました。内容は別途集計いたしますが、感想、ご意見は概ね、好意的なものでした。
 今回の催しでは講師の神崎先生にはお忙しい中、快くお引き受けいただきました事、並びに計画、準備、設営、撤収等では大勢の事務部門の皆さんにご協力いただいた事、厚くお礼申し上げます。

                                                  社会連携センター 松浦啓克 記
 

(以下サイエンスカフェの様子)


































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