第2回岡大サイエンスカフェ開催報告
研究推進・産学官連携機構(略称:連携機構) 開催日時:平成18年10月26日(木) 18:00〜19:30 開催概要 岡山大学連携機構は、先日中国銀行岡山駅前支店会議室をお借りして、第2回岡大サイエンスカフェを開催いたしました。中国銀行様とは、包括連携の提携をさせていただいておりますのをご縁に、この度開催の運びとなりました。 岡大サイエンスカフェは、本学研究者の学術研究の成果等を地域社会の生徒や社会人に平易な言葉で分かりやすく説明をし、研究者と参加者がコーヒーなどを飲みながら、気楽な雰囲気の中で研究者との対話などを通じて科学について身近に感じてもらうことにより、地域社会との連携を深めていくことを目的として開催しているものです。 また、本学におけるサイエンスカフェをより身近に感じてもらうため、参加者全員名札を着用し、話し手を先生と呼ばず、「さん」付けで呼ぶことや、あまり専門用語を使用しないこととを目標にしています。 まず、開催にあたり、藤原産学官連携本部長よりあいさつがあり、そして久野文学部教授から今回のテーマ「日本中世を生き延びる」についてお話がありました。 中世の日本というと、まず思い浮かべるのが「明るい中世」というイメージが一般的あるようとの解説。教科書の流れでは、鎌倉時代の二毛作、貨幣の発達により、村落の自治能力が高められていったと。そして、お茶・お花の時代のイメージではないでしょうか? しかし、実際の中世とは、多くの文献を手だてにいくと様々な社会集団が武装していました。寺・武士・商人・職人・村落の人もが武装していなければ生きていけない時代。また、兵・農が分離されていない時代であったので、自分たちで自分自身を守らなければいけなかった時代。今の言葉でいう飢餓難民がありふれていた状況だったのではと読むことができます。(兵農分離は秀吉の刀狩り以降本格的におこなわれたものです。)近世以降の飢饉が教科書には多く掲載されていますが、実はさかのぼって検証してみると中世時代のほうが慢性的に飢饉と疫病があったようで、いつもどこかで飢饉にあっていたことが読み取れます。生き延びるのが精一杯だったのです。また、いまや伝統的な菓子となっている有名京菓子などの創業も中世の飢饉での保存食が目的であったとの解説がありました。 宗教も大きな力を持っていたようで、とても神がかりな行事が多かったようです。 このように情報がありふれている時代に、歴史を資料に即して考えていき、もう一度見直してみると、ついこの間まで日本も貧乏な状況があったのに、今の飽食の時代の中で、目に映らないものに対して想像力が働かなくなり、歴史に対する見方までも甘いものになり、きれいごとになっているようではないかと危惧されていました。現代の豊かな生活感覚ではなく、一度突き放して考えてみると過去の歴史と今の私たちとの相互理解をはぐくみ、歴史を学ぶ大切さを教えてくれるであろうし、また、私たちが生きていく上で、他者に対する思いやり、想像力、共感する力を育んでいくことになるのではないだろうかとお話をしていただきました。 細かな事件、事実が教科書ではなく、また教科書が歴史でもないことも教えていただいた時間であったと思います。 そして、アンケートの感想から参加してくださいました多くの方が、ほんの数時間のお話でありましたが、歴史に対する新たな視点を培うことができたようです。 次回の開催に向けて、皆さんの期待に添えられるようなテーマを企画させていただきたいと思います。次回も楽しみにしてください。そして、どんどんサイエンスカフェの参加希望者が増えていけばいいなと願っております。 最後に、歴史の正しい見方、歴史を通じて現代の生き方、あり方について改めて考えさせていただく機会をくださった久野教授に感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。 |
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