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共同研究・受託研究制度等に関するQ&A
[産学官連携等Q&Aハンドブックより抜粋(岡山大学教職員用・19.3発行)]
更新日:2007年12月21日

5.利益相反マネジメント

 Q5−1 利益相反とはどのようなことですか?

  A  例えば兼業を行う場合に,本来業務である大学における利益が,兼業先の利益と対
    立,衝突することを言います。

      大学は,教育と研究活動を通じて社会に貢献してきました。そして,知識社会の到
    来とともに,大学に蓄積する多くの知恵を社会に還元し,活用することが強く期待され
    ています。
     知恵の社会還元を進める上で,重要な方策が産学官連携です。しかし,学外機関と
    の強固な関係が生まれるために,産学官連携を推進する職員等は「二束のわらじ」を
    履く状態になります。すなわち,大学の利益と,連携相手における利益とが衝突する状
    態にです。これを,利益相反(conflict of interest)と呼びます。
  


 Q5−2 責務相反とは何ですか?

  A  大学の職員等が,兼業活動で企業等の学外機関に職務遂行責任を負っていて,大学
    における本来の職務遂行責任と両立し得ない状態を「責務相反」と呼びます。例えば,
    外部活動へ時間配分を優先させるあまり,学生への教育や研究指導がおろそかになる
    といった状態を指します。




 Q5−3 利益相反マネジメントの基本的な考え方を教えてください。

  A  本学は,以下に示す内容を利益相反マネジメントの基本的な考え方としています。
    1) 岡山大学知的財産ポリシーで明示されているとおり,教職員の技術移転活動に対す
     る貢献を奨励し,評価に反映するとともに,教職員は技術移転を積極的に推進すること
     を責務の一つとしています。
    2) 本学は,技術移転活動等の産学官連携の推進を公正かつ効率的に行うために,役
     職員の利益相反が深刻な事態に陥らないよう適正にマネジメントを行い,解決のため
     の対策を講じます。
    3) 本学は,利益相反マネジメントについて,企業等外部に対しても理解と協力を求め,
     利益相反問題の円滑な解決を図ることにより,産学官連携を推進します。
    
    【参考資料】 「国立大学法人岡山大学利益相反マネージメントポリシー




 Q5−4 利益相反は,なぜ問題になるのでしょうか?

  A  社会からの請託を受けている大学本来の活動に対して,十分に責務を果たしている
    のかという疑念を社会に抱かせる恐れがあるからです。
     国立大学法人は,国費の投入や税制上の優遇を受けて,教育,研究を重要な機能と
    する公的な機関です。社会的に見ると,大学の職員等が大学の責務に反する状態,す
    なわち利益相反状態にあると,大学としての公的な責任を果たしていないという重大な
    疑念を社会に抱かせることになります。このことは,大学の社会的信頼(インテグリティ
    ー:integrity)を損ないかねず,ひいては大学が行う産学官連携活動の推進そのものが
    損なわれます。
     そこで,大学としてはリスク管理の一環として,利益相反が深刻化することを未然に防
    止するとともに,社会への説明責任を果たす必要があります。
     このような考え方は,決して大学と役職員の行動を制約するものではなくて,大学と役
    職員が利益相反の疑いを持たれることを防止して,大学として社会からの信頼を維持し
    つつ産学官連携を推進することが目的です。
     わが国では,産学官連携活動が急速に拡大しつつあり,国立大学法人化や職員等の
    兼業規制の緩和により,職員等がコンサルティング兼業で報酬を得ることも日常化して
    しています。また,承認TLOの増加に代表されるように,技術移転体制も格段に整備さ
    れ,職員等が自らの特許の実施料収入を得る事例が増加しています。
     このように,職員等の活動が学内に留まらず,学外での活動が広範囲に行われるよう
    になると,必然的に利益相反に陥る可能性が生じますので注意が必要です。

 Q5−5 なぜ利益相反マネジメントを実施するのですか?

  A  大学の教職員が産学官連携を含む社会活動を行う場合,必然的に学外の企業や団
    体と経済的利害関係を持ち,活動に対する報酬などの利益を得ることになります。これ
    らの活動は,社会の貢献に寄与するものであり,その成果の一部を対価として得ること
    に何ら問題は生じません。
     しかし,これらの活動により生み出される公共の利益よりも,関係する教職員の利益
    を優先させ,その結果として,当該教職員の活動が本来の業務である教育・研究の実
    施,さらには大学の中立性や信頼性に悪影響を与えた場合,利益相反による弊害が生
    じたとして,社会的な指摘を受けかねません。
     このような行為によって産学官連携が停滞することなく,教職員が安心してこれに取り
    組むことができるよう,岡山大学では利益相反マネジメントを実施しています。

 Q5−6 利益相反マネジメントの対象者を教えてください。

  A  本学では現在,次のとおり対象者を指定しています。

    @ 役員等(常勤役員),部局長,管理職員等)
    A 企業との1件当たり100万円以上の契約に関する共同研究代表者
    B 企業との1件当たり100万円以上の契約に関する受託研究代表者
    C 大学発ベンチャー起業者
    D 企業の監査役
    E 企業から1件当たり100万円以上の寄付金を受けた者

 Q5−7 利益相反自己申告書で届け出た内容に変更が生じたときは,利益相反マネジメント
       委員会へ届け出る必要がありますか?

  A  再提出いただくことが最善です。
     教職員の利益相反マネジメントについて,大学として説明責任を果たすには,常に最
    新の情報をもとにマネジメントすることが不可欠です。例えば,未公開株の保有を増や
    すなどの変更が生じる場合は,申告書を提出してください。

 Q5−8 どのような場合が,利益相反マネジメントの対象になりますか?

  A  以下の7項目に示す状態は利益相反に陥りやすいため,利益相反マネジメントの対象
    になると考えられます。
    1) 兼業活動
    2)職員等が自らの知的財産権を本学以外の第三者に承継,使用許諾する場合
    3)共同研究,受託研究に参加する場合
    4)外部からの寄付金,設備あるいは物品等の供与を受ける場合
    5)上記1)〜4)の相手方から,職員等が物品を購入する場合
    6)その他,研究活動に関し,外部から何らかの便益を購入する場合
    7)産学官連携活動に学生が参加している場合

     また,「国立大学法人岡山大学利益相反マネジメントポリシー」では,以下の3項目を
    利益相反マネジメント基準として定めています。
    1) 本学における職務に対して,個人的な利益を優先していると客観的に見られる状態
      (狭義の利益相反)
    2) 個人的な利益の有無に関わらず,学外活動へ時間配分を優先させていると客観的
     に見られる状態(責務相反)
    3) 職員等が本学以外の活動を優先させることによって,教育の機会が狭められたり,
     学生の独自性と学問の探求が阻害される等,教育面での支障が生じていると客観的
     に見られる状態。
    
    【参考資料】 「国立大学法人岡山大学利益相反マネージメントポリシー


 Q5−9 利益相反に関する学内体制はどうなっていますか?

  A  以下の体制になっています。
    1)利益相反マネジメント委員会
      利益相反マネジメントに関する重要事項を審議します。
      委員長 : 副学長
      委  員 : 本学の利益相反マネジメントに直接または間接に携わる若干名の役職員
             および利益相反アドバイザー
    2)利益相反アドバイザー
      本学における利益相反マネジメント調整役として任命されています。必要に応じて,
     顧問弁護士等の専門家とも連絡を取ります。
     


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