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共同研究・受託研究制度等に関するQ&A
[産学官連携等Q&Aハンドブックより抜粋(岡山大学教職員用・19.3発行)]
更新日:2007年12月21日

4.共同研究,受託研究と寄付金

 Q4−1 共同研究や受託研究の相談窓口はどこですか?場所は?

  A  津島地区の部局に係る場合は,本部棟1階の産学連携推進課で対応します。



 Q4−2 共同研究など企業等の経費負担の内訳はどうなっているのですか?

  A  次のとおりです。

                      企業等の負担する経費
内  訳 内 訳 の 説 明
直 接 経 費 当該研究遂行に直接必要な経費(謝金,旅費,消耗品費,光熱水料,備品費等)
間 接 経 費 当該研究に関連し直接経費以外に必要となる経費
具体的には,事務的管理経費,共同研究などで創出される知的財産の管理運用,産学官連携活動の推進の充実をはかるための経費,研究環境の整備など
共同研究員の受入れに伴う研究料 6ヶ月につき210,000円/人(H19.4.1から適用)
岡山大学で企業等から派遣される共同研究員を受入れた場合の必要経費 ※共同研究の場合のみ
    1)共同研究 : 直接経費+研究員受け入れ費用+間接経費(直接経費の10%)
              ※企業等からの研究員の受入れが無ければ,研究員受入れ費用は
               不要です。
    2)受託研究 : 直接経費+間接経費(直接経費の30%)


 Q4−3 共同研究経費や期間はどのようにして決まるのですか?

  A  研究経費および研究期間は,研究内容によって異なります。
     これは,課題解決の社会的必要性,教員の課題に対する関心度合い,課題の難度,
    所要研究期間,企業からの研究員派遣の有無,研究グループで手当てする研究スタ
    ッフ人数などで大きく異なるからです。
     また,研究期間については複数年契約が可能です。本学では,2年から3年のケー
    スが多く見受けられます。


 Q4−4 技術者養成を兼ねた共同研究の依頼を受け,金額の見積りを求められました。アド
       バイスをお願いします。

  A  民間企業からの研究員派遣による共同研究の受入れとして対応を願います。
    この場合の費用の内訳は以下のとおりです。
    
    ●共同研究員受入れによる共同研究の場合
       直接経費        実費
       間接経費        直接経費の10%
       共同研究員研究料  6ヶ月につき210,000円/人(H19.4.1 から適用)

 Q4−5 間接経費は,どのような扱いになっているのですか?

  A  間接経費は,現在のところ,60%が部局に還元され,40%は全額的共通経費として
    本部で管理します。間接経費の使途は,Q4−2を参照ください。
     共同研究件数が増加すると,契約内容の調整や受入れ事務手続きが増大します。産
    学官連携を円滑に推進するためには,このような事務的手続き作業は極力円滑かつ迅
    速に進める必要があります。そこで,研究推進・産学官連携機構や研究交流部の体制
    整備にも活用されます。
  
   

 Q4−6 共同研究の場合,法人税額の減免措置はないのでしょうか?

  A  一定の要件を満たす場合は,共同研究経費の一定額を法人税から税額控除できます
    ので,契約の際は相手企業に説明してください。
     なお,企業からの寄付金については,全額を損金に算入できます。
     詳細は,税務署へお問い合わせください。

 Q4−7 共同研究契約の手続きについて教えてください。                          

 A  一般的には,次のとおりです。
   1)共同研究契約書の雛型を相手企業等に示し,その内容について理解してもらう必要が
    あります。特に,知的財産の取扱いや守秘の取決めなどについて企業側に十分検討し
    てもらいます。
   2)企業側が雛型の契約内容と相違する記載を行った場合は,その契約書内容について
    大学側で検討し,必要に応じて企業側との交渉に入ります。その場合,企業側と産学連
    携推進課員及び担当教員等で直接交渉することもあります。
   3)企業側との合意に達した時点で契約の締結手続きに入ります。本学に不利益が生じる
    おそれがある場合は,合意に至るまでねばり強く交渉します。

 Q4−8 企業から共同研究の申出があった場合は,どうすればよいですか?

  A  津島地区の部局については,産学連携推進課へご相談ください。
    もしも,すでに研究内容や期間,経費などを企業側と合意している場合には,これらの情
    報をご連絡ください。大学側窓口として企業と再度契約内容確認のための事前交渉を行
    います。

 Q4−9 最近、包括連携とか包括協定という言葉を耳にしますが,どのようなものですか?

  A  従来から行っている共同研究や受託研究は,基本的には,「個人の教員」と企業との
    間で行われる個別契約です。しかし,これを大学と企業の,組織対組織で展開するため
    に行っているのが包括連携契約です。
     包括連携契約を「親契約」,その下で行われる個別研究契約を「子契約」と呼称するこ
    ともあります。すなわち,守秘や知的財産に関する取決めなど,予め考慮して合意してお
    くべき事項については,親契約で一括して合意を形成しておき,子契約ではそれらの取
    決めに基づいて,個別に必要な手続きを定めることで契約事務の迅速化を進めます。
     現在締結された包括連携に関する契約を下記に示しますが,ご覧のとおり,研究のみ
    ならず教育や文化交流も含めた幅広い内容で様々な機関との連携が進展しています。


           岡山大学で締結している包括連携リスト(平成19年8月末現在)

包括連携契約締結年月日 包括連携の名称 包括連携の相手方
1 H16. 8. 9 岡山TLOの運営に関する岡山大学との協定書 財団法人岡山県産業振興財団(TLO)
2 H16. 9.10 国立大学法人岡山大学と中国飼料株式会社及びイセ食品株式会社との包括的研究協力に関する覚書 中国飼料株式会社
イセ食品株式会社
3 H16. 9.10 岡山大学と岡山県との間にあける文化事業協力協定書 岡山県
4 H17. 2.25 岡山大学と岡山市との間における文化事業協力協定書 岡山市
5 H17. 3. 9 連携に関する包括協定書 中国銀行株式会社
6 H17. 8. 2 国立大学法人岡山大学と特定非営利活動法人アムダとの連携協力に関する協定書 特定非営利活動法人アムダ
7 H17. 8. 4 岡山大学と岡山市との協力に関する協定書 岡山市
8 H17.10. 6 連携に関する包括協定書 岡山県中小企業団体中央会
9 H18. 2. 6 産学官連携の協力推進に係る協定書 中小企業金融公庫岡山支店
10 H18. 2.28 国立大学法人岡山大学と中国地方整備局との包括的連携・協力に関する協定書 国土交通省中国地方整備局
11 H18. 3.14 国立大学法人岡山大学と同和鉱業株式会社との包括的研究協力に関する協定書 同和鉱業株式会社
12 H18. 4. 4 包括的研究協力に関する基本契約書 三井造船株式会社
13 H18. 7.26 国立大学法人岡山大学と両備グループとの包括的連携協力に関する協定書 両備グループ
14 H18. 8. 4 国立大学法人岡山大学と中国四国農政局との包括的連携・協力に関する協定書 中国四国農政局
15 H18. 8.29 国立大学法人岡山大学とおかやま信用金庫との連携に関する包括協定書 おかやま信用金庫
16  H19. 3.30 国立大学法人岡山大学と株式会社トマト銀行との連携に関する包括協定書 株式会社トマト銀行
17 H19. 7.24 国立大学法人岡山大学と独立行政法人日本原子力研究開発機構との連携協力に関する協定書 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
地方公共団体:3件,公益法人:2件,金融機関:4件,企業:5件,国:2件,独立行政法人:1件,NPO法人:1件
総計延べ18件

 Q4−10 企業との共同研究による研究成果が新製品に反映され,企業側から製品販売の
        PR資料に技術的コメントを求められました。インタビューの様子がビデオ収録され
        る予定です。この映像は,商品PRに利用される可能性が極めて高いのですが,
        事務的に届け出る必要がありますか?

  A  部局事務に届け出てください。
     共同研究は,教員本来の研究に付加されたものであり,本務として取り扱われます。
    共同研究成果を広く公表することは本学のPRにもつながるので,積極的に行っていた
    だきたいのですが,たとえ共同研究成果が反映された新製品のPRのためとはいえ,企
    業の利潤追求に加担することになりかねませんので,慎重に判断する必要があります。
     また,ビデオ録画が1回で足りるとしても,録画された映像は相当長期間にわたって定
    期的に放映されるものであり,兼業承認手続きは必要になります。



 Q4−11 共同研究では,企業から正当に入手した秘密情報の管理について適切な管理を
        怠るとどうなりますか? 

  A  共同研究には学生が従事することや,その秘密情報が通常は研究室で管理されるこ
    とから,外部に漏れだす場合があります。その取扱いについては下記のホームページを
    ご覧ください。

      営業秘密管理パンフレット(経済産業省)



 Q4−12 共同研究や受託研究では,知的財産権の帰属はどうなりますか?

  A  共同研究と受託研究では,取扱いが異なります。
    (1)共同研究の場合  共同により創出した発明である場合は,相手企業等と大学の共有
                   になります。
    (2)受託研究の場合  原則として大学所有です。

     民間企業等との共同研究で創出される発明等の取扱いについては,共同研究契約によっ
    て決められますが,一般的には発明が大学側単独であれば大学帰属,民間機関等との共
    同発明であれば民間機関等と大学との共有になります。権利の持分は,発明に対する貢献
    度を勘案して決定します。
     受託研究の場合は,原則として大学所有になります。特に,国からの委託研究の場合は,
    いわゆる日本版バイドール規定(産業技術力強化法(平成12年(法律第44号)第19条)に
    よって,原則として特許権等は,受託者が持つことになります。



 Q4−13 共同研究や受託研究で,非常勤研究員を雇用する場合の取扱いについて教え
        てください。

  A  非常勤研究員とは,共同研究や受託研究の遂行に必要な能力を有すると学長が認
    めた者のことで,非常勤職員として扱われます。
     非常勤研究員の給与は,企業等から受入れた共同研究あるいは受託研究の経費と
    して支出できます。
     具体的な任用手続きは,所属部局の人事担当者にお問い合わせください。

 Q4−14 共同研究相手企業から謝礼を出したいと言われ場合の対応は,どのようにすれば
        よいのですか?

  A  教員は,職務(公務)として大学で研究を行っている限り,個人的なお礼(謝金など)を
    受け取ることには問題があります。すなわち,その職務に関して大学以外から金品を受
    け取ると,渡した側とともに,刑法の贈収贈賄罪に問われるおそれがあります。
     ただし,(1)原稿執筆や講演会の謝金,(2)兼業許可を得ている場合の報酬などは,
    特に問題ありません。
     なお,教育研究を支援するための寄付として,寄付金制度があります。特定の教員や
    特定の研究目的を指定しての寄付もできます。



 Q4−15 企業との共同研究による特許実施の場合の不実施補償について教えてください。

  A  不実施補償について,簡単に説明します。
     特許法第73号第2項では,共有特許の実施について当事者間で何ら取り決めがな
    ければ,A社は,その特許発明を,B大学の同意なく実施することができるといった趣
    旨の規定を定めています。
     つまり,企業は,取り決めがないことを理由に特許を活用して収益を上げた場合,そ
    の一部を大学に支払う必要がないことになります。
     これでは,大学は収益が見込めないばかりか,発明者にも補償金は支払われない
    といった不利益が生ずることになります。
     このため,本学としては,かかる状況に陥らないよう,特許を自己実施できない大
    学に対して企業側から実施料の一部を支払うという取決めを行っています。このよう
    に共有企業が大学に対して支払う実施料のことを不実施補償と称しています。
     本学としては,不実施補償を常に念頭において,企業側に粘り強く合意を求めてい
    ます。



 Q4−16 共同研究による発明の権利を,相手企業に譲渡できますか?

  A  できます。
     共同研究による権利共有の場合は,対価を協議の上,譲渡契約によって本学の持分
    を譲渡します。




 Q4−17 共同研究や受託研究の相手方は,独占的な特許権の実施が可能ですか?

  A  可能です。
     共同研究や受託研究の相手企業等が希望する場合には,相手企業または相手企業の
    指定する機関に対して,原則として出願後10年間を越えない範囲で共同研究や受託研
    究成果の独占的な通常実施権を与えることができます。実施期間については,別途協議
    により決定します。




 Q4−18 産学官連携を進めるには,特許権は必要ですか?

  A  必要です。
     産学官連携促進のためにたいへん価値あることです。
     大学の使命の1つは,研究成果を社会に還元することです。研究成果は,例えば当該
    特許権を用いて製品化することで社会に還元されます。しかし,大学は自ら特許を実施し
    て,製品を生産し販売することが出来ません。
     大学が研究成果の社会還元を進めるためには,民間企業が行う製品化プロセスが欠
    かせません。しかし,企業はリスクを負って製品化事業を行うので,リスク低減のために
    特許権による強力な保護を必要とします。このため,大学は研究成果を特許権として保
    護しておく必要があります。
     このように,特許は,研究成果をより確実に社会に還元するために重要な手段である
    ことをご理解ください。このため,大学が所有する特許は,質の高さとある程度の件数の
    両方が求められるのです。
    
     【参考資料】  「岡山大学研究ポリシー
               「国立大学法人岡山大学産学官連携ポリシー
               「国立大学法人岡山大学知的財産ポリシー



 Q4−19 本学の活動で,知的財産の果たす役割は何ですか?

  A  産学官連携や社会貢献のためのツールの1つです。
     本学はわが国有数の規模を持つ総合大学であり,人文,社会,自然,生命系と広範囲
    に研究活動が行われています。
     そして,知的財産による社会貢献と,学術研究にも様々な考え方があります。一方は,
    研究成果の健全な社会還元には知的財産が不可欠であるとする考え方であり,他方は
    学会発表や学術論文の刊行で研究成果を公知にすることが公共の利益になるという考
    え方です。
     しかし,政府が知的創造サイクル,すなわち「知」の創造,保護,活用を循環させること
    で国力増強を意図している現在,研究成果の知的財産化による社会還元と,学術研究成
    果の公表による公共の利益増進は,ともにバランスを持って取り扱われるべきだと考えら
    れています。
     本学においても,知的財産は,「知」の社会還元をはかる一つのツールとしての役割を
    担っています。

       「知的創造サイクルの推進方策(平成19年2月)」
       「知的財産推進計画2007(2007年5月)」



 Q4−20 企業との共同研究で生み出された場合の共同発明者について教えてください。

  A  発明のアイデアを生み出す際の,具体的な貢献度合いで判断してください。
     特許法で言う発明は,「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」(特
    許法第2号)ですから,技術的思想の創作行為に現実に加担した者が発明者になります。
    このため,単に研究資金を提供しただけ,あるいは発明を生み出す源である課題を提供
    しただけでは,共同発明者にはなりません。



 Q4−21 共同研究で生み出された特許権の所属等について教えてください。

  A  次のとおりです。
    (1)大学の単独発明
      大学の教職員による単独発明の場合は,大学の単独所有になります。なお,共同研
     究相手企業および相手企業の指定する者は10年間を超えない範囲内で独占実施が
     可能です。
      なお,企業等の従業員による単独発明の場合は,企業等の単独所有になります。
    (2)共同発明の場合
      大学の教職員と相手企業の従業員が共同で行った共同発明の場合は,大学と相手
     企業との共有になります。持分は貢献度に応じて決定します。なお,共同研究相手企
     業は10年間(必要に応じて更新可能)を超えない範囲内で独占実施が可能です。



 Q4−22 企業との共有特許の出願を行う場合の手続きについて教えてください。

  A  次のとおりです。
     大学と企業との共有特許の出願を行う場合は,大学から契約案を示し,合意に至れば
    特許共同出願契約を締結し,そのいずれか一方から出願手続きを行います。特許共同
    出願契約に関する手続きは産学連携推進課及び知的財産本部で行います。従って,
    企業と共同で行った発明についても,発明届( 様式-1・様式-1付様式-2様式-3
    様式-4 )を提出してください。



 Q4−23 共同研究を行う時の秘密保持はどうすればよいのですか?

  A  秘密の保持については,共同研究契約書に記載することになっています。
     なお,共同研究実施の可能性についてあらかじめ協議する場合に,互いに又はどちら
    か一方が秘密を提供する場合は,秘密保持契約を締結しなければなりません。




 Q4−24 企業から個人宛に寄付したいと申し出を受けたのですが,どうすればよいですか?

  A  申出を受けることは可能です。
     寄付金とは,本学に対する次の経費をもって,寄付されたものをいいます。
     @ 学術研究に要する経費
     A 教育の奨励に関する経費
     B 学生又は生徒に貸与又は給与する学資
     C 図書,機械,器具及び標本等に要する経費
     D 施設整備に要する経費
     E 運営に要する経費
     F 上記に掲げるものの他,大学の発展のために必要な経費

    なお,個人が寄付を受領した場合は,改めて当該教職員から本学に寄付するための手続
   きを行ってください。


 Q4−25 企業から寄付を受けるにあたり,寄付金名称に社名を「冠」を付すことは可能ですか?

  A  可能です。
     寄付金名称に寄付者の氏名や社名等の冠を付しても差し支えありません。



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